駒鳥文庫閉店のお知らせ

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お客様各位

ご挨拶

この度、駒鳥文庫は2016年12月24日をもちまして閉店することとなりました。

2009年より足掛け7年。長いような短いような、なんとも微妙な期間ではございますが、皆様には本人の想像以上に随分と可愛がっていただき、本当に、本当にありがとうございました。

以前、とある機会に「お店はまるで映画のようだ」とお話しさせていただいたことがあります。お店という舞台に様々な登場人物がやって来て、そこで様々なドラマが生まれます。本を買いに来る人売りに来る人。お会いできて嬉しかった人や、ただただ残念ありがた迷惑な人も。時には笑い、時には涙し、浮かれ気分なこともあれば、腑が煮え繰り返ることも無きにしも非ず。カウンターに座って毎日お店番していると、まるで駒鳥文庫という一本の映画を見ているような、この先果たしてどうなるのか、ましてやラストはどうなることやらと、ハラハラドキドキしっ放しの毎日でした。しかしお店の神様(?)というものは、どうやら想像以上に悪戯好きなようでして、ちっぽけな駒鳥文庫というお店のラストシーンに、この作品の監督であるはすの店主も思い及ばない、大どんでん返しを用意していようとは、ここまで知る由もありませんでした。

瀬戸内海のちょうど真ん中あたりに、とある小さな小さな島があります。周囲はたったの6kmちょっと。人口は100人足らずで、そのほとんどが高齢者。本島との行き来は一日わずか4本の小さなフェリー便。しかも片道一時間。飲食店やコンビニどころか自販機すらなく、インターネットも通じていない、知る人も知らない、まさに絶海の孤島……だったのですが、近年、島人たちよりもたくさんの猫たちが住む、いわゆる「猫の島」として、猫好きな方たちなどにちょっとだけ名前が知られるようにはなりました。とは言ってもそれだけで、本当になーんにもない小さな島に変わりなく。

そんな小さな島に、来春から、夫婦揃って移住することとなりました。

まだ詳しくはお知らせできないのが残念ですが、不思議な縁あって、とあるプロジェクトに携わる機会に恵まれました。折角ここまで駒鳥文庫として7年間何とか頑張ってきたのにモッタイナイとは、正直少し、いやかなり思いました。ですが、それもこれも駒鳥文庫としての活動が結実した結果であり、今回この運命の悪戯を、思う存分楽しんでみようとの結論に至りました。「なんだか駒鳥文庫らしいよね」と、そんな感じでご理解いただけると嬉しいです。でも、まさかこんな形になろうとは、まだ何も知らない半年前の自分自身にそっと教えてあげたいぐらいです。

ということで、今回の駒鳥文庫閉店は、ラストシーンかと思いきや、脚本構成でいうところの、序破急の「序」となります。

そして人生はつづく。

長々と書き連ねてまいりましたが、一旦店舗としての駒鳥文庫は閉店いたします。そして「破」にあたる第2部「島」編が新たにスタートする予定です。多分違ったカタチで、そして違った名前で皆様の前に再び現れるやも知れません。しかし、これまでずっと駒鳥文庫の根底にあった「想い」のようなものは、これからも全く変わらず、例え絶海の孤島であろうとも、ずっとそこにあることでしょう。

また、詳細等が決まり次第、随時お知らせしていきたいと思います。そういう訳でして、今後とも変わらぬご愛顧頂戴いただけると嬉しい限りです。

ありがとう、さようなら、そしてこんにちは。

2016年11月30日

駒鳥文庫
店主 村上 淳一

追伸:12月1日(木)より、店内の本全て半額セールいたします。また、蔵出しDVDなど、在庫一挙格安で大放出いたしますので、この機会を逃すと、もうそこには駒鳥文庫はありません。24日(土)までに、是非最後に遊びに来て下さい。

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